【入試物理の思考地図】熱力学の公式集
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物理定数
- 気体定数:$R \approx 8.31\ \mathrm{J/(mol\cdot K)}$
- アヴォガドロ定数:$N_{\mathrm{A}} \approx 6.02 \times 10^{23}\ \mathrm{/mol}$
- ボルツマン定数:$k_{\mathrm{B}} \approx 1.38 \times 10^{-23}\ \mathrm{J/K}$
熱力学の基本思考・例外思考
理想気体の状態方程式
- 状態方程式:$PV = nRT$
※ 圧力 $P$,体積 $V$,温度(絶対温度)$T$,物質量(モル数)$n$ と記す.
※ ボイル則:$n$,$T$ が一定なら,$PV$ が一定.
※ シャルル則:$n$,$P$ が一定なら,$\dfrac{V}{T}$ が一定.
※ ボイル・シャルル則:$n$ が一定なら,$\dfrac{PV}{T}$ が一定.
理想気体の内部エネルギーの公式
- 単原子分子:$U = \dfrac{3}{2}nRT$
- 2原子分子:$U = \dfrac{5}{2}nRT$
- 定積モル比熱が与えられた際:$U = nC_V T$
熱力学第1法則
- 熱力学第1法則:$\Delta U = -W + Q$
- 気体が外部へする仕事(P-V図の面積):
$$ W = \int_{V_1}^{V_2} P\mathrm{d}V $$
※ 系の内部エネルギー変化 $\Delta U$,系が外部へした仕事 $W$,系の吸熱量 $Q$ と記す.
※ 「系が仕事と熱という2通りの形態で外部とエネルギーをやりとりした結果,系の内部エネルギーが変化する」というエネルギー収支を考えることで,符号ミスを防ぐ.
断熱変化
- 理想気体の準静断熱変化におけるポアソンの公式:$PV^{\gamma} = \text{一定}$
- 熱力学第1法則が,$\Delta U = -W$ という形式になる.
熱力学の拡がり
モル比熱
- モル比熱の定義:$C = \dfrac{Q}{n\Delta T}$
- 比熱比の定義:$\gamma = \dfrac{C_P}{C_V}$
- マイヤーの関係式(理想気体で成立):$C_P - C_V = R$
※ $\Delta T$ は考えている過程での温度変化を表し,モル比熱は過程の途中経過に依存して異なる値をとる.
※ 定積モル比熱 $C_V$,定圧モル比熱 $C_P$ と記す.
※ 理想気体の内部エネルギーは $U = nC_V T$ のように表現できる.
※ 理想気体では,$\gamma = 1 + \dfrac{R}{C_V}$ であり,$C_V = \dfrac{R}{\gamma - 1}$ という変形もたまに利用する.
熱機関(熱サイクル)の熱効率
- 熱効率:$e = \dfrac{W_{\mathrm{cycle}}}{Q_{\mathrm{in}}} = 1 - \dfrac{Q_{\mathrm{out}}}{Q_{\mathrm{in}}}$
※ 高温熱源からの吸熱量 $Q_{\mathrm{in}}$,低温物体への放熱量 $Q_{\mathrm{out}}$,正味でした仕事 $W_{\mathrm{cycle}} = Q_{\mathrm{in}} - Q_{\mathrm{out}}$ と記す.
熱力学第2法則
- 自然には,熱は高温の物体から低温の物体へ一方的に流れ,その逆には流れない.
- 熱機関の熱効率は必ず $1$ 未満であり,受け取った熱をすべて仕事に変えることはできない.
※ 大雑把に言えば,「自然界の状態は,より一様・均質な方向へと進む傾向を持つ」と考えてよい.
ミクロな視点
- 気体定数:$R = N_{\mathrm{A}} k_{\mathrm{B}}$
- モル数:$n = \dfrac{\text{質量}}{\text{分子量}} = \dfrac{N}{N_{\mathrm{A}}}$
- 温度:$\dfrac{1}{2}m\langle v^2 \rangle = \dfrac{3}{2}k_{\mathrm{B}} T$
※ 分子の個数 $N$,1分子の質量 $m$,2乗平均速度 $\langle v^2 \rangle$ と記す.
※ 状態方程式は $PV = Nk_{\mathrm{B}} T$ と書き換えられる.
熱量学
- 熱量保存則:仕事のやりとりがない場合の熱力学第1法則に対応する.
- 熱容量:物体を単位温度変化させるのに必要な熱量.
- 比熱:単位質量あたりの熱容量.