情報Ⅰ

第7章 モデル化とシミュレーション

コンピュータの活用の中核.重要用語15語を1つずつ確認できます.

モデル化とシミュレーション

現実の現象から重要な要素だけを取り出し,扱いやすくすること.

補足

  • 細部を捨てる代わりに,本質を理解しやすくする.単純化しすぎると現実とずれる.

具体例

  • 交通渋滞を「車の流れ」としてまとめて扱う,惑星の運動で空気抵抗を無視する.
単純化の図解

モデル化

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対象を図,式,ルール,プログラムなどで表し,理解や予測に使える形にすること.

補足

  • 目的に応じてモデルの種類や精度を選ぶ.入力と出力の関係を明確にする.

具体例

  • 人口推移を数式で表す,信号機の動きを状態遷移で表す.
モデル化の図解

モデルの分類

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モデルは,表し方(物理モデル・図的モデル・数式モデル),時間の扱い(静的モデル・動的モデル),不確かさの扱い(確定的モデル・確率的モデル)の軸で分類される.

補足

  • 物理モデルは模型など実物に似せたもの,図的モデルは図やグラフ,数式モデルは式で表す.時間とともに変化するものは動的,しないものは静的.乱数など偶然の要素を含むものは確率的,含まないものは確定的.
  • 実物に似せた実物モデル・拡大モデル(縮尺モデル)は物理モデル,図的モデル・数式モデルのように関係をきまりで表したものをまとめて論理モデルと呼ぶこともある.

具体例

  • 地球儀は物理モデル,路線図は図的モデル,人口の増加式は数式で表した動的な確定的モデル,サイコロを使う待ち行列は確率的モデル.

シミュレーション

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モデルを用いて,コンピュータ上で現象の変化を再現し,結果を調べること.

補足

  • 実験が難しい,危険,高コストな場合に有効.条件を変えて比較できる.

具体例

  • 災害時の避難経路の検証,気象予測,混雑予測.
シミュレーションの図解

コンピュータによる表現と設計

コンピュータを用いて設計図や部品形状を作成・編集する技術(Computer Aided Design).

補足

  • 寸法の正確さ,修正のしやすさ,3D化による検討が利点.

具体例

  • 建築の設計図作成,機械部品の3D設計.
CADの図解

コンピュータグラフィックス

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コンピュータで画像や映像を生成・表示する技術.

補足

  • 2Dと3Dがある.現実に近い表現だけでなく,データ可視化にも使われる.

具体例

  • ゲームの3D映像,天気図の表示,グラフ描画.
コンピュータグラフィックスの図解

バーチャルリアリティ

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コンピュータで作った仮想空間を,現実のように体験できる技術.

補足

  • 没入感が特徴.視覚だけでなく音や触覚を組み合わせることもある.

具体例

  • VRゴーグルで仮想空間を歩く,危険作業の訓練シミュレータ.
バーチャルリアリティの図解

自動化・制御とAI

人工知能

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学習,推論,認識など,人間の知的作業の一部をコンピュータで行う技術.

補足

  • 機械学習や深層学習が代表例.学習データの質が性能や偏りに影響する.

具体例

  • 画像認識,音声認識,文章生成,迷惑メール判定.
人工知能の図解

さまざまなモノがインターネットにつながり,データ収集や遠隔操作を行う仕組み(Internet of Things).

補足

  • センサで集めたデータを分析して制御に活かす.セキュリティ対策が重要.

具体例

  • スマート家電,工場の稼働監視,見守りセンサ.
IoTの図解

制御システム

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目標の状態になるように,装置や機械の動きを調整する仕組み.

補足

  • 入力(指令),出力(結果),制御対象,センサが関係する.自動制御で使われる.

具体例

  • エアコンの温度制御,車の速度制御,信号機制御.
制御システムの図解

ファクトリオートメーション

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工場の生産工程を自動化し,効率化する仕組み(FA).

補足

  • センサ,ロボット,制御システム,データ管理が組み合わさる.品質向上や省人化に寄与.

具体例

  • ロボットによる組立,ラインの自動検査,稼働データの収集.
ファクトリオートメーションの図解

フィードバック

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出力結果をもとに入力や制御を調整し,目標との差を小さくする仕組み.

補足

  • フィードバック制御は安定化に役立つが,調整が不適切だと振動や不安定が起きる.

具体例

  • 室温が設定より低いと暖房を強める,速度が落ちたらアクセル制御を増やす.
フィードバックの図解

その他の重要語

拡張現実

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現実の風景に,コンピュータで作った文字や映像などの情報を重ねて提示する技術.ARともいう.カメラ映像に重ねる方式のほか,透過型の表示装置で直接見ている風景に重ねる方式もある.

補足

  • 現実を土台にして情報を「足す」のがAR,仮想的な空間を現実のように体験させるのがVR(バーチャルリアリティ).VRには実写の360度映像を使うものもある.この違いが区別の要点.

具体例

  • スマートフォンのカメラ越しに道案内や商品情報を重ねて表示する.

モンテカルロ法

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乱数を用いた試行を多数回繰り返し,その結果を集計して求めたい値や傾向を調べる方法.

補足

  • 確率的モデルを用いたシミュレーションの代表的な手法.試行回数を増やすほど結果は安定する傾向があるが,用いる乱数列によって結果が変わりうるため,1回の結果で判断せず,異なる乱数列での結果も比べる.同じ疑似乱数列と条件を使えば,結果を再現できる.

具体例

  • 正方形の中に点をランダムに打ち,円の内側に入った割合から円周率を見積もる.

待ち行列

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窓口やレジなどで,サービスを受けるために順番を待つ人や物の列.またそれを扱うモデル.

補足

  • 到着の間隔やサービスにかかる時間が偶然に左右されるため,確率的モデルとしてシミュレーションする題材になる.窓口の数や受付方法を変えたときの待ち時間の変化を比べるのに使う.

具体例

  • レジの台数を1台増やしたときの平均待ち時間の変化を,乱数を使って調べる.