第2章 問題解決
発想法 → 整理 → 実行.重要用語17語を1つずつ確認できます.
問題解決の発想法
問題解決のために,新しいアイデアや解決策を生み出すための考え方・手法の総称.
補足
- 最初から「正解」を絞り込まず,量を出してから整理・評価する流れが有効.目的(何を解決したいか)と制約条件(時間,費用,安全性など)を先に共有すると質が上がる.
具体例
- 新サービスの案出し,学習計画の改善案,文化祭の企画立案.
複数人で自由にアイデアを出し合い,発想を広げる手法.
補足
- 基本原則は「批判しない」「自由奔放」「量を重視」「他人の案に乗る(結合・便乗)」.評価は後回しにして,出しやすい場を作ることが重要.
具体例
- 班で「校内のゴミを減らす方法」を5分間でできるだけ多く出す.
話す代わりに,紙や共有ツールにアイデアを書き,互いに見て発想を広げる手法.
補足
- 発言の強さに左右されにくく,発言が苦手な人も参加しやすい.時間を区切り,書く→回す→追加する,のように進めると量が出る.
具体例
- 各自が3案ずつ付箋に書き,隣の人がそれを見て発展案を追記する.
集めた情報やアイデアをカード(付箋)などに書き出し,似たものをまとめて構造化し,結論を導く手法.
補足
- 整理の中心は「分類」ではなく「関連でまとめる」感覚.見出し(表札)を付け,図解(関係線)にして全体像を作ると問題の本質が見えやすい.
具体例
- アンケートの意見を付箋にしてグルーピングし,主要な課題(原因の塊)を抽出する.
中心テーマから連想を枝分かれさせて,考えを放射状に広げて整理する図解法.
補足
- 連想で広げやすく,発想と整理を同時に進められる.キーワード中心で短く書くと,後から見返しやすい.
具体例
- 「定期テスト対策」を中心にして,科目,教材,時間配分,弱点,復習方法を枝に展開する.
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)を繰り返して,継続的に改善する考え方.
補足
- Checkは「感想」ではなく,指標(点数,時間,回数など)で評価すると改善につながる.Actで次のPlanに反映させることが重要(回して終わりにしない).
具体例
- 学習計画を立てる→実行→模試結果で弱点分析→計画を修正して次週に反映する.
情報活用の視点(整理のしかた)
具体的な事例から共通する特徴を取り出し,より一般的な概念やルールとしてまとめること.
補足
- 細部を省いて本質を捉えることで,別の場面にも応用しやすくなる.「共通点は何か」「違いはどこか」を意識すると進めやすい.
具体例
- 複数の渋滞原因(事故,工事,混雑)から「ボトルネックがあると流れが止まる」という一般則を取り出す.
情報を図,表,グラフ,図解などにして,見て理解できる形にすること.
補足
- 文章だけでは気づきにくい傾向や比較が分かりやすくなる.ただし,軸の取り方や尺度で印象が変わるため,誤解を生まない表現が必要.
具体例
- 学習時間を折れ線グラフにする,アンケート結果を円グラフや棒グラフにする,作業手順をフローチャートにする.
情報同士の関係(因果,包含,順序,階層など)を整理して,全体のつながりが分かる形にすること.
補足
- 単なる分類ではなく,「どう関係しているか」をはっきりさせるのが目的.階層(上位・下位),流れ(手順),ネットワーク(相互関係)など,適した形を選ぶ.
具体例
- 原因→結果の関係図を作る,見出しで階層を作って文章を整理する,概念をツリー構造にまとめる.
目的に合わせて情報を選び,並べ替え,まとめ,変換するなどして扱いやすくすること.
補足
- 検索,フィルタ,ソート,集計,比較,編集などが代表的.操作の結果が偏りを生まないよう,条件設定や元データの確認が重要.
具体例
- 表計算で条件に合うデータだけ抽出する,並べ替えて順位を出す,平均や合計を求めて傾向をつかむ.
その他の重要語
その情報がどの程度信用できるかの度合い.
補足
- 発信者はだれか,いつの情報か,根拠(出典・参考文献)が示されているか,立場に偏りがないか,といった観点で確かめる.検索結果の上位にあることや,多く共有されていることは,内容の正しさを保証しない.
具体例
- SNSで拡散された情報を,報道機関や公的機関の発表と照らし合わせて確かめる.
複数の情報源にあたって内容を突き合わせ,食い違いがないかを確かめること.
補足
- 同じ発信元をもとにした記事どうしを比べても確認にならないため,独立した情報源を選ぶ.食い違いが見つかったときは,より一次情報に近い資料までさかのぼる.
具体例
- ニュース記事の数値を,元となった官公庁の統計資料と照合する.
レポートや発表を作るときに参考にした資料を,出典として示したもの.
補足
- 著者名・題名・発行者・発行年・URL・参照日などを一定の書式でそろえて示す.引用の要件(出所の明示)を満たすためにも必要で,読み手が一次情報をたどって確かめられるようにする役割がある.
具体例
- レポート末尾に「著者名『書名』出版社,2024年」「省庁名『白書名』URL(参照 2024-05-01)」のように列挙する.
いつ(When)・どこで(Where)・だれが(Who)・何を(What)・なぜ(Why)・どのように(How)の6つの観点で情報を整理する枠組み.
補足
- 取材や調査の計画,レポートの構成,発表内容の点検に使い,抜けやあいまいな点を見つけやすくする.伝える相手や目的を加えて考えると,内容の絞り込みにも役立つ.
具体例
- 文化祭の告知を「いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのように」で書き出して過不足を確認する.
学習者どうしが互いの発表や作品を評価し合うことを相互評価,自分の活動を自分で振り返って点検することを自己評価という.
補足
- どちらも,目的への合致・構成・資料の分かりやすさ・話し方などの観点をあらかじめ決めておくと,感想にとどまらない具体的な改善点が得られる.PDCAサイクルのC(評価)にあたり,次の改善(A)につなげる.
具体例
- 発表後にルーブリック(観点別の評価基準表)を用いて,班員が互いに採点し,自分でも同じ観点で採点する.
一方を良くしようとすると他方が悪くなってしまう関係.
補足
- 費用と品質,安全性と使いやすさ,速さと正確さなど,同時には成り立ちにくい条件の間で生じる.解決案を選ぶときは,どれを優先するかの基準(評価の観点と重みづけ)を先に決めておくと比較しやすい.
具体例
- 予算を抑えると材料の質が下がる,セキュリティを厳しくすると手続きが増えて使いにくくなる.
作業項目を縦に,日程を横にとり,各作業の予定期間を横棒で表して進み具合を管理する図.
補足
- 作業の開始・終了の予定と実績を並べて示せるので,遅れの発見に向く.作業の前後関係から全体の所要日数を求めるのはPERT図(アローダイアグラム)で,目的が異なる.
具体例
- 文化祭の準備を「企画→材料手配→制作→リハーサル」に分け,各作業の期間を横棒で示した工程表.