情報Ⅰ

第9章 データの活用

統計・データベース・社会の仕組み.重要用語55語を1つずつ確認できます.

データの種類と尺度

質的データ

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数値の大小ではなく,種類や分類を表すデータ.

補足

  • 平均などの計算が意味を持たない場合が多い.集計は度数,割合,最頻値が基本.

具体例

  • 血液型,好きな色,都道府県名,アンケートの選択肢(はい,いいえ).
質的データの図解

量的データ

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数値で表され,大小や差を扱えるデータ.

補足

  • 平均,分散などの統計量を計算できる.離散量と連続量がある.

具体例

  • 身長,体重,テストの点数,気温,来客数.
量的データの図解

名義尺度

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分類のための尺度で,順序や差に意味がないもの.

補足

  • できることは「同じか違うか」の判定.代表値は最頻値が使われる.

具体例

  • 性別,血液型,商品カテゴリ,郵便番号(数値でも名義の場合がある).
名義尺度の図解

順序尺度

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順序には意味があるが,差の大きさは保証されない尺度.

補足

  • 大小比較はできるが,差や比は意味を持たない.中央値が代表値として有用.

具体例

  • 満足度(1〜5),順位(1位,2位),成績評価(A,B,C).
順序尺度の図解

間隔尺度

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差(間隔)に意味があるが,0が「無」を表さない尺度.

補足

  • 足し算,引き算は意味があるが,2倍などの比は意味がない.平均が使える.

具体例

  • 摂氏温度,西暦年,時刻(基準が任意).
間隔尺度の図解

比例尺度

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差にも比にも意味があり,0が「無」を表す尺度.

補足

  • 四則演算が意味を持つ.統計処理で最も扱いやすい.

具体例

  • 長さ,重さ,人数,金額,時間(経過時間).
比例尺度の図解

収集と調査

アンケート

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質問項目を用意し,多数から回答を集めてデータを得る調査方法.

補足

  • 質問文の偏り,選択肢の作り方,無回答への配慮が結果に影響する.

具体例

  • 満足度調査,進路希望調査,利用実態調査.
アンケートの図解

全数調査

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調査対象となる集団の全てを調べる方法.

補足

  • 正確だが,費用と時間が大きい.現実的に難しい場合が多い.

具体例

  • 国勢調査,学校の全生徒を対象にした意識調査.
全数調査の図解

標本調査

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集団の一部(標本)を選び,そこから全体の傾向を推定する方法.

補足

  • 無作為抽出が重要.標本数が少ないと誤差が大きくなる.

具体例

  • 世論調査,市場調査で一部の顧客に聞く.
標本調査の図解

一次情報

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自分(組織)が直接収集した,元になる情報.

補足

  • 目的に合わせて集められるが,コストがかかる.信頼性は手順次第.

具体例

  • 自分で行ったアンケート結果,自分で測定した実験データ.
一次情報の図解

二次情報

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他者が収集・整理した一次情報をもとに提供される情報.

補足

  • 手軽だが,目的に合っているか,古くないか,出典が信頼できるか確認が必要.

具体例

  • 統計白書,ニュース記事,企業の調査レポート,Webのまとめ資料.
二次情報の図解

前処理・分析

構造化データ

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表のように項目(列)と値が決まって整理されたデータ.

補足

  • 検索や集計がしやすく,データベースで扱いやすい.

具体例

  • 成績表,顧客リスト(氏名,ID,購入回数など),売上表.
構造化データの図解

データベースで重複や矛盾を減らすために,表を分割し関係を整理すること.

補足

  • 更新時の不整合を防ぐ.ただし表が増えて結合が必要になることもある.

具体例

  • 顧客情報表と注文表を分け,顧客IDで関連付ける.
正規化の図解

表の統合の前処理

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複数の表(データセット)を1つにまとめる(結合する)前に必要となる下準備.

補足

  • 表によって項目の粒度(詳しさ)が違う場合は,細かい方を粗い方に合わせてそろえる(例:日別データを月別に集計してから,月別データと結合する).細かい表記のゆれ(「東京都」と「東京」など)も統一しておく必要がある.一度粗くまとめたデータから,元の細かい値を復元することはできない.

具体例

  • 日別売上表と月別来店者数表を結合するために,日別売上を月別に集計してからそろえる.
表の統合の前処理の図解

本来あるはずの値が,未入力などで欠けている状態.

補足

  • 削除,代表値で補完,別カテゴリ扱いなどの処理が必要.原因(無回答,測定失敗)を考える.

具体例

  • アンケートで未回答欄がある,センサー不具合で一部の記録がない.
欠損値の図解

他の値から大きく離れている値.

補足

  • 入力ミスか,異常事象かを見極める.除外すると結果が変わるため根拠が必要.

具体例

  • 身長が「170」なのに「1700」と入力される,急に売上が極端に跳ねる日がある.
外れ値の図解

データ全体の傾向を1つの値で表したもの.平均値・中央値・最頻値が代表的.

補足

  • 分布の形によって適する代表値が変わる.左右対称なら平均値,偏りや外れ値があるなら中央値,質的データなら最頻値が使われることが多い.

具体例

  • 世帯収入は一部の高所得世帯に引かれて平均値が中央値より大きくなる.

すべての値の合計を個数で割った値.

補足

  • すべての値を使うため情報量は多いが,外れ値の影響を強く受ける.

具体例

  • テストの平均点,1日あたりの平均来客数.

値を小さい順に並べたときに中央に位置する値.個数が偶数なら中央2つの平均.

補足

  • 外れ値の影響を受けにくい.分布が偏っているときの代表値として使われる.

具体例

  • 住宅価格や収入のように一部が極端に大きいデータの「真ん中」を示す.

最も多く現れる値,または最も度数の大きい階級の代表値.

補足

  • 質的データ(名義尺度)でも使える唯一の代表値.複数あることもある.

具体例

  • アンケートで最も多かった回答,売れ筋のサイズ.

相関係数

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2つの量的データの直線的な関係の強さと向きを $-1$ から $1$ の値で表した指標.

補足

  • $1$ に近いほど正の相関,$-1$ に近いほど負の相関,$0$ 付近は直線的な関係が弱い.散布図と合わせて見る.相関が強くても因果関係があるとは限らない.

具体例

  • 気温とアイスの売上の相関係数が $0.8$ なら,暑い日ほど売れる傾向が強い.

疑似相関

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直接の因果関係がないのに,第三の要因の影響で2つのデータに相関が現れること.

補足

  • 「相関があるから原因だ」と結論づけないための基本概念.背後に共通の要因(交絡因子)がないかを疑う.

具体例

  • アイスの売上と水難事故の件数はどちらも気温の影響で相関するが,一方が他方の原因ではない.

データの中から個人を直接特定できる情報(氏名等の直接識別子)を削除したり,特定されにくい粒度に置き換えたりして,個人が特定されないようにする処理.

補足

  • 氏名や住所などの直接識別子を削除するだけでなく,年齢を年代に,住所を市区町村に置き換えるなど,準識別子の粒度を粗くすることも含まれる.集計値のみを公表する方法もある.複数の項目を組み合わせると再び個人が特定される「再識別」のリスクにも注意が必要.

具体例

  • アンケート結果を公表する際に氏名を削除し,年齢を「20代」,住所を市区町村までに置き換える.
匿名化の図解

データマイニング

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大量のデータから,規則性や関連性など有用な知識を見つけ出すこと.

補足

  • 相関と因果は別.見つけた規則が偶然でないか検証が必要.

具体例

  • 購買履歴から「一緒に買われやすい商品」を発見する.
データマイニングの図解

テキストマイニング

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文章(テキスト)データから,語の出現頻度や語どうしの関係などを分析して知見を得る手法.

補足

  • データマイニングの一種.自由記述のアンケートやSNSの投稿など,表にしにくいデータを分析できる.

具体例

  • アンケートの自由記述から頻出語を抽出して要望の傾向をつかむ.

検索エンジン

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Webページなどを収集・整理し,キーワードに応じて結果を提示する仕組み.

補足

  • 順位は関連度などで決まる.信頼性は別問題なので出典確認が必要.

具体例

  • Web検索サービスで調べ物をする.
検索エンジンの図解

データベース

データベース

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データを整理して蓄積し,検索や更新をしやすくした仕組み.

補足

  • 同じデータを一元管理でき,複数人で共有しやすい.

具体例

  • 図書館の蔵書管理,学校の生徒情報管理.
データベースの図解

関係データベース

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データを表(テーブル)として扱い,表同士を共通の項目で関連付けるデータベース.

補足

  • 主キーと外部キーで関係を作る.SQLで操作することが多い.

具体例

  • 顧客表と注文表を顧客IDで結び付ける.
関係データベースの図解

データベース管理システム

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データベースを作成・更新・検索・管理するためのソフトウェア.

補足

  • 同時アクセス制御,バックアップ,権限管理なども担う.

具体例

  • 学校の成績DBを管理し,教員ごとに閲覧権限を設定する.
データベース管理システムの図解

表計算ソフトで,行と列が交わる1つの入力枠.

補足

  • セル番地(A1など)で位置を指定できる.数値,文字,数式を入れられる.

具体例

  • A1に「氏名」,B2に点数を入力する.
セルの図解

ファイル

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データを保存する単位で,名前を付けて記録媒体に保存したもの.

補足

  • 種類によって形式が異なる.フォルダで整理する.

具体例

  • レポートの文書ファイル,画像ファイル,表計算ファイル.
ファイルの図解

ファイル名の末尾に付く「.pdf」のような部分で,形式を表す.

補足

  • 同じ拡張子でも中身が破損していれば開けない.関連付けで開くアプリが決まることが多い.

具体例

  • .txt,.csv,.xlsx,.jpg,.pdf.
拡張子の図解

社会での活用例

銀行口座情報をデータベースで管理し,入出金などの取引を行う自動機.

補足

  • 本人確認(暗証番号など)とオンラインでの照会・更新が行われる.

具体例

  • 残高照会,振込,出金.
ATMの図解

POSシステム

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販売時点で商品情報と売上を記録し,在庫管理や売上分析に活用する仕組み.

補足

  • バーコードなどで商品IDを読み取り,データが即時に集まる.

具体例

  • コンビニで会計すると在庫と売上が更新される.
POSシステムの図解

電子商取引

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インターネットなどのネットワークを使って行う取引全般.

補足

  • 決済,配送,認証などの仕組みとセットで成り立つ.

具体例

  • ネットでの物品購入,オンライン契約,チケット予約.
電子商取引の図解

ネットショッピング

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Web上の店舗で商品を選び,注文・購入する仕組み.

補足

  • レビューや推薦表示などでデータ活用が進んでいる.個人情報の取り扱いにも注意.

具体例

  • ECサイトで商品をカートに入れて購入する.
ネットショッピングの図解

電子マネー

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現金の代わりに,ICカードやスマホなどで支払える仕組み.

補足

  • チャージ型や後払い型などがある.利用履歴がデータとして残る.

具体例

  • 交通系ICで改札通過や買い物をする.
電子マネーの図解

住民基本台帳ネットワーク

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住民票の情報を自治体間で連携し,行政事務を効率化する仕組み.

補足

  • 本人確認や行政サービスのための基盤.個人情報保護が重要.

具体例

  • 転入転出の手続きで情報連携が行われる.
住民基本台帳ネットワークの図解

リモートセンシング

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衛星や航空機などから,地表や大気の情報を遠隔で観測してデータ化すること.

補足

  • 広範囲を一度に観測でき,災害や環境監視に有用.

具体例

  • 衛星画像で森林減少や洪水範囲を把握する.
リモートセンシングの図解

ナビゲーションシステム

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GPSなどで現在地を取得し,地図データベースと組み合わせて経路案内を行う仕組み.

補足

  • 位置情報,渋滞情報,地図更新などデータ活用の集合体.

具体例

  • 目的地までの最短経路表示,渋滞回避ルート提案.
ナビゲーションシステムの図解

その他の重要語

ビッグデータ

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量・種類・発生の速さの点で,従来の方法では扱いにくい大量かつ多様なデータの集まり.

補足

  • 検索サイトの検索履歴,動画投稿サイトの視聴履歴,POSシステムの購買記録,センサやGPSの記録などが含まれ,文章や画像のように形式のそろわないデータも多い.データマイニングやAIによる分析で,需要の予測やサービスの改善に生かされる.個人に関わるデータを含む場合は,匿名加工などの配慮が必要になる.

具体例

  • 交通系ICカードの乗降記録から利用の集中する時間帯を調べる,購買履歴から関連商品を推薦する.

データモデル

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データベースの中で,データとその関連をどのような形で表すかを決めた方式.

補足

  • 代表的な方式に,階層型(木構造),ネットワーク型(網目状),関係型(行と列の表)がある.関係型は現在も広く使われている.

具体例

  • 関係型で顧客表と注文表を作り,共通の項目で関連付ける.

関係演算

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関係データベースで,表から必要な部分を取り出したり表どうしを結び付けたりする操作.

補足

  • 選択(条件に合う行を取り出す),射影(必要な列を取り出す),結合(共通の項目で二つの表を結び付ける)が基本.「行が選択・列が射影」と押さえる.

具体例

  • 貸出表から未返却の行だけを取り出す(選択),氏名の列だけを取り出す(射影),利用者表と貸出表を利用者番号で結ぶ(結合).

クロス集計

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二つ以上の項目の組合せごとに件数や合計を数え,行と列からなる表にまとめる集計方法.

補足

  • 一つの項目ごとに数え上げる単純集計と対比する.項目どうしの関係(傾向の違い)を読み取れる点が利点.

具体例

  • 学年(行)と通学手段(列)の組合せごとに人数を集計する.

高度道路交通システム

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道路・車両・人を情報通信技術で結び,渋滞の緩和や事故の防止,輸送の効率化をめざす仕組み.ITSともいう.

補足

  • 位置情報や交通情報などのデータ活用の例として扱われる.ナビゲーションシステムと合わせて押さえる.

具体例

  • ETCによる料金の自動収受,渋滞情報の提供,信号制御による交通の円滑化.

レーダーチャート

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複数の項目の値を,中心から放射状にのばした軸にとって点で表し,線で結んだグラフ.

補足

  • 項目間のバランスや,複数の対象の特徴の違いをとらえるのに適する.軸の目盛りのそろえ方や項目の並び順で形の印象が変わるため,比較するときは条件をそろえる.

具体例

  • 5教科の得点を1つの図にまとめて,得意・不得意の傾向を見る.

箱ひげ図

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最小値・第1四分位数・中央値・第3四分位数・最大値の5つの値を用いて,データの散らばりの様子を表した図(学校数学で扱う基本形).

補足

  • 箱の両端が第1四分位数と第3四分位数,箱の中の線が中央値である.複数の集団の散らばりを並べて比べるのに向く一方,データの個数や分布の山の形は読み取れない(山の形はヒストグラムで見る).外れ値を別の点で示す方式もあり,その場合,ひげの端はデータ全体の最小値・最大値とは限らない.平均値を「+」などの印で書き添えることもある.

具体例

  • 3クラスのテスト得点の散らばりを横に並べて比べる.

四分位数

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データを小さい順に並べて4等分する位置にある値.小さいほうから第1四分位数・第2四分位数(中央値)・第3四分位数という.

補足

  • 第3四分位数と第1四分位数の差が四分位範囲で,中央付近の約半数のデータが散らばる幅を表す.極端に大きい値・小さい値の影響を受けにくい点が,範囲(最大値と最小値の差)との違いである.

具体例

  • 箱ひげ図の箱の両端として四分位数を読み取る.

度数分布表やヒストグラムで,データを区切るために設けた値の範囲.

補足

  • 各階級に入るデータの個数が度数,階級の幅の中央の値が階級値である.階級の幅を広くとると全体の傾向は見やすくなるが細かい特徴が消え,狭くとると凹凸が目立つ.幅の取り方で印象が変わる点に注意する.

具体例

  • 身長を5cmごとに区切り,各範囲の人数を数える.

相関関係

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2つの量の一方が変化すると,もう一方も一定の傾向をもって変化する関係.

補足

  • 一方が増えるともう一方も増える傾向を正の相関,一方が増えるともう一方が減る傾向を負の相関という.散布図の点の並び(右上がり・右下がり)で関係の形を確認し,直線的な関係の強さと向きは相関係数で表す.相関関係があっても因果関係があるとは限らない.

具体例

  • 気温とアイスクリームの売上には正の相関,気温と暖房器具の売上には負の相関がみられる.

回帰直線

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散布図の点全体の傾向を最もよく表すように引いた直線.

補足

  • 一方の値からもう一方の値を説明したり予測したりするために用い,この考え方による分析を回帰分析という.データの範囲を大きく外れた値では,同じ関係が成り立つとは限らないため,予測結果を安易に信用してはいけない.直線が引けても,2つの量に因果関係があるとはいえない.

具体例

  • 勉強時間と得点の散布図に回帰直線を引き,おおよその傾向を読み取る.